AIで無料で勉強を進める心構え(概論・初心者向け)

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生成AIは、さまざまな企業で開発競争が繰り広げられ、日常で目や耳にする機会も増えていると思います。
話を聞いてみると、「私はAIはできるだけ使いたくない」から「日常的にAIに悩み相談している」まで、いろんな人たちがいますが、google検索をすればAI「gemini」のまとめた記事が最上段に来ますので、図らずも使っていることもあるでしょう。
そういった意味で生成AIは、あっという間に日常生活に浸透していくことでしょう。
(開発コストの膨大さからすると、いつまで無料で使えるのか、というところは気になりますが)

そんなこんなで、いろんなことができるAIを使えば、塾や予備校などに行かずとも無料でAIを利用して勉強するができるわけです。今回はこのことについて考えて行きたいと思います。専門ゴリゴリのAI活用法、的なものではなく、初心者でも使えるぐらいのAIをライトに使って勉強に活かしいく考え方の紹介をしていければと思っています。

AIを使った学習を進めるのに必要なもの

例えば、googleの検索窓に「五桁÷二桁の割り算、余りなしと余りありのものを混ぜた10問をください」と打ち込めば、検索結果の一番上にはそのような問題10問が提示されます。ただ、検索窓に打ち込むだけなので、googleのアカウントにログインする必要もなく、誰でも無料で利用ができます。
なるほどなるほどと、その問題を解いてみたらふと思い至ります。これ、答えないやん、と。そう気づいたあなたは、もちろん検索窓に「解答と解説とともに」など文字を足すでしょう。すると、解答と簡単な解説も一緒に提示してくれたりします。

このように、普段使っているgoogle検索も、一瞬で「検索」から「教材作成」に役割を変えることができます。もちろん自分に合ったレベルの勉強に使うこともできるのですが、私自身の考え方や希望、これまでの学習内容とその習熟度などをAIは未学習(読み込ましていない)ですので、しっかりと言葉で指示してあげないといけません。

では、自分に合った教材を生成させるにはどうしたらいいでしょうか。先の「五桁÷二桁の割り算」のケースを見ると、AIで学びを進める場合、少なくとも2つ必要なものがあります。
それは、(1)「何を学びたいかが明確であること」、(2)「出力して欲しいものが明確であること」の2点です。

(1)「何を学びたいかが明確であること」

これを明確にするためには、2つはっきりさせないといけないものがあります。
それは、目標とする地点と、現状いる地点の2つです。

目標と現状を明確化させるのは、先に述べたように、目的が明確であればあるほどAIの出力の精度は上がるためです。またそれだけでなく、「今の自分の立ち位置がどこなのか」「目指すのはどこなのか」、そして「その間はどのぐらいの距離があるのか」。これらが分からないと、勉強を始められたとしても、どこを進んでいるのかも分からず、やる気も損なわれやすくなります。

「何を目指して勉強するのか」
これは、はじめの例に挙げたような項目(単純な計算)の確認テストなのか、定期テスト対策なのか、それとも入学試験準備なのか。さらに入学試験であれば、どのレベルなのか。もちろん具体的な志望校などがある方が良い出力につながる、ということになります。具体的であればあるほど、その通りに指示を受け取ってくれます。
これは、出力する教材の難易度に関わる項目です。

また、「現状どの位置にいるのか」「どこまで学びが進んでいるのか」もその全体像の中からつかまなければなりません。
各教科で何を学ばないといけないのかは「学習指導要領(参考として高等学校のもの)」によるところですが、この資料、見てもらったら分かりますが、必要なすべての教科を読もうと思うと、とてもながーーーーーーいものです。それこそ「高等学校 数学 学習指導要領 学ぶ項目 箇条書き」などと生成AIにまとめてもらうのもいいかもしれません。とはいっても、それでも何を学ぶのかはっきりとは分からない教科もあります。

なので、学ぶ内容の全体感をつかむためにそれ以上にオススメなのは、教科書や参考書などの目次です。学習指導要領を見て、自分で何を学ぶのかを端的な言葉にするということは難しいので、既にまとまっている表現をお借りすることにしましょう。
これで、「勉強する範囲(項目)」と「その難易度」がある程度見えてきました。
(少し話がずれているのですが、そのまま進めます。)

(2)「出力して欲しいものが明確であること」

「勉強する範囲(項目)」と「その難易度」がある程度見えてきた現状でも、「関関同立レベルの三角比の問題を5問、解答と解説を添えて」「旧帝大レベルの英文和訳の過去問の類似問題を5問、解答と詳しい解説も」とか雑に投げて、ある程度の教材を作ってもらうことはできるでしょう。
そして、これが教科書や参考書などの目次通りに順次作っていけば、どこを進んでいるのかも分かるし、あとはどんどんやるだけ、のように思えます。

しかし、そうは問屋は卸しません。先ほど少し話がずれている、というところに関係しています。

上手くいかないのは、「何を目指して」も「そのために何をするのか」も満たして教材は作られています。しかし、「現状の自分の立ち位置」を考慮に入れていないためです。
目標を明確にし、何を学ぶかも明確にして、その目的のための教材を作ったとしても、「そもそも現状では、目標のレベルの問題は解けない」という落とし穴にはまります。試しに、「旧帝大レベルの英語の過去問の類似問題を5問、解答と詳しい解説も」とgoogle検索して問題を解いていてください。それはもちろん入試の時期には解ける必要があるのですが、勉強しはじめに挑戦するレベルではないはずです。
もし現状で目標レベルの問題が解けるのであれば、それはもう目標達成できることに他ならないので今のままで学力を保てば良いということになります。AIなどは使わなくても。しかし多くの人はそうではなく、「今は解けないレベルだけども、どうできるようになっていくのか」が問題なわけです。

さて、この問題にどう対処するのかというと、この点は生成AIはとても便利です。「解説は小学生でもわかるように詳しく」「専門用語や難しい表現を使わないで解説してください」などの指示をすると、追加で解説を加えてくれたり、そのレベルの問題を作り直してくれたりします。使い方さえ分かっていれば、自分にジャストフィットした問題集、参考書のようなものと出会える確率が上がるわけです。
そのレベルの問題や解説で理解できたと思ったら、「同じ範囲のもう少し難易度を上げた問題を・・・・」と指示すれば良いわけです。

現状と目標が離れている場合、それを「一気に逆転してやる」と思うと高確率で失敗しますので、離れている現実を自覚して少しずつ進めることが肝要です。急がば回れ。古からの人間のあるあるです。

どの生成AIを使うのが良いのか

ここまではgoogleの検索窓を使って、googleアカウントでログインもしないで、生成AIを使って勉強を進める可能性について述べてきました。しかしログインしないということは、その生成した記録を保持しないということに他なりませんので、勉強のような長期的に進めていくものはアカウントを作成してログインした状態で進めていくことをお勧めします。

googleのアカウントは多くの人が持っているでしょうし、gmailを使ったり、youtubeにコメントしたり、スマホでもアカウント作ることを要求されたりと、身近にアカウントを使っている人も多いのではないでしょうか。
ログインまでするならと、他の生成AIの無料プランも試してみたいなどあるかもしれません。

もちろん、生成AIとして一番名の売れているであろう「ChatGPT」でも良いですし、googleの「gemini」を検索窓ではなくアプリ版で使ってもいいでしょうし、評価が高くgoogleアカウントでログインができる「Claude」を使ってもいいでしょう。それぞれ、細かな違いはあるでしょうが、使い方などはあまり変わりませんし、初めはそこまで細かい差を気にする段階でもないでしょうし、何となく使い始めてみても良いのではないでしょうか。

今取り組んでいる問題を撮影して、画像をアップロードして、「この問題の解答と解説を」とオーダーすれば、もうAIを使った勉強は始まっています。

AIへの信頼

AIが出力するものはどれぐらい信頼がおけるのでしょうか。これはまだまだ怪しいところも多いです。(ここでは、AIが生成して出力した情報に向けてのお話です。AI自体に情報が奪われる、AIに管理・監視されるといった方向の信頼はまた別のお話とします)

もちろん出力の精度は、AIへの指示(プロンプト)によって改善できるところも多いのですが、それでもすべてが間違いないものばかり、常に更新された最新のものばかり、と断言することは難しいように思います。その精度とどう付き合っていくのかは、それぞれの考え方次第です。

例えば、
「だいたい合っているなら、その精度が気になるくらいまで勉強が進んでから考える」と楽観的に進める人もいるでしょうし、
初めから情報の正確性を上げたいというのであれば「Gemini Notebook(旧:NotebookLM)」という生成AIを使うのも良いでしょう。これはアップロードした資料(PDFデータや指定したWebページなど)を元にしてそこから要約や分析、作問などをしてくれます。読み込ませるデータを持っていないといけないので、信頼のおけるWebページを知っていたり、教科書などをスキャンしてPDFを読み込ませたりするなど、ひと手間加える必要はありますが、それも正確性のためと行動に移してみてください(教材のスキャンなどは、その所有者が個人のための使用であれば著作権的には大丈夫とのことです:2026年8月現在。そのため他の人に共有するなどはNGになる可能性もあるので扱い方には注意が必要です)。

AIをどのように使うべきか

「このプロンプトを使え」「このプロンプトが最強」みたいなものもたくさんありますし、
もちろん、そういったものをコピペしてAIを使えば、その出力の精度は上がることでしょう。

しかし、基本的には「自分の頭を使う」ことをサボるとろくなことはありません。道具や機械の進歩は「人間の楽したい欲求」から発展を続けてきたとも言われます。その結果、人間の能力はどんどん外部化されていっています。移動力は自動車に、計算力は電卓に、暗記力はメモリに、思考力は生成AIに、といった具合です。

もう時代は、すべてを外部化して何もかも楽にすることも可能な世の中になってきました。
そんな世の中だからこそ、逆に、何のために楽になるのか、どんな生き方をしたいのか、どんな人間になりたいのか。をしっかり考えて動いていかなくてはならない時代とも言えるのです。

頭の使い方を鍛えるのか、点数を取れる(試験に受かりさえすればOK)なのか。そのスタンスでも生成AIの使い方は全く変わってくると思います。
個人的には、せっかく学習するのであれば、はじめから与えられる答えらしきものに盲従するのではなく、そんなものに頼らずとも、自分なりに使い方を徐々に工夫していってほしいと思います。1回のプロンプトの入力ですべてが変わるわけではないのですし、自分にジャストフィットした教材を作ろうと思えば、知らない人が考えたプロンプトではなく、自分自身の状況をちゃんと考えながら試行錯誤することが必要になるでしょう。

AIを使った学習が苦手なこと

このように、生成AIは「しっかり指示すれば」「私自身に最適な教材を」生成してくれます。
しかし、それを人間が使いこなそうとした場合、圧倒的な行動力が必要になります。

「どうやって教材を作ったらいいのかわからない」という状態で、手探りで作成を始める行動力。作成した教材を、しっかり定期的に進められる行動力。などなど。

ただでさえ、普通に教材がある状態でも勉強を続けることは難しいのです。今の世の中には、ショート動画に手を出せば数時間単位で時間が奪われるように、多種多様の誘惑が生成AIと同じネット、同じデバイスにいるわけですから、その切り分けもなかなかに難しいものです。
ふとした瞬間に、通知がきたその瞬間に、ひと段落したその瞬間に、誘惑のカットインからの長時間のロス。なんてことは誰しも経験があるのではないでしょうか。

この、サボっちゃう人間をどうするべきか。
結局、人は自分に甘い人がほとんどであるので自分のためには動きにくく、他人の目がある方がまだ良いのでしょう。先の「楽するための進歩」の話も根底は同じだと思うのです。この「人はサボりたい生き物」であることは大前提受け入れなければなりません。そうしないと、「やっぱり私はダメな人間なんだ」と落ち込み半分、落ち込んだフリ半分でサボるルートに乗っていきます。

なので、どちらかというと「(困っている)誰かのために」は一人でやる以上に力は強まるでしょうが、入試ぐらいまでの勉強で、「あの困っている誰かのために」という状況は作りにくいと思われます。「誰かのため」の皮をかぶった自分のため、であるとか、カップルなど2人のため、あたりに落ち着くことがほとんどでしょう。
そういうわけで、一人で自分のために地味で地道な行動を続けることはなかなかに難しいことだと思います。

現実でもオンラインでも「私の行動」を見てくれる他者の目をたくさん作ることも有効でしょうし、“本気で自分の成長に向かい合ってくれる他者”もいた方が、勉強が長く続けられる可能性が上がるでしょう。このあたりは、生成AIではなかなか難しいかもしれません。(とはいえ、AIに悩み相談とか、AIと恋愛、AIと結婚とかが生まれてきているので、そんなものもAIに代替される日も来るのかもしれません)。

また、勉強を進められたとしても、どこかで行き詰まるところが出てきます。行き詰まらないということは、まだ成長するところまで到達してないということに他ならないわけです。今以上のものになるには、行き詰まったその先に到達する必要があります。

その際、何をどのように詰まっているのかは、客観的な他者によって見てもらう方が良い場合が多いです。さらに、学習順序を熟知していたり、学習者の思考回路を読めたりするプロに頼った方が良い場面もあります。そのようなプロがいる場合、詰まっている要素を分解して、学習のスモールステップを作り、それに適した問題を順番にAIに作成させることもできるため、効果は絶大でしょう。

このように、AIが得意なこと、人間が苦手なことなどなどいろんな要素が絡み合います。そのあたりを考えてどう使っていくのかを考えてみてください。
自分の意思を強く高めて、上手く使いこなし、行動を続ければ、家計への負担なく勉強できるようになる道はあります。ぜひ、自分なりの使い方を見つけてください。

それでもAIを使うことに抵抗のある人もいるでしょう。少なくとも「なるほど、AIってこういう感じのものなのね」という感触だけは味わってみてください。世の中の大きな流れに乗るかどうかは選ぶとしても、知っておくに越したことはないのですから。怖がりすぎずに捨てアカを作ってでも良いので、経験はしておきましょう。


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