クラウドファンディング考⑤(事前にお金を仕込む)

お金に関すること, 会社・組織のこと

かなーり間が開いてしまいましたが、
クラウドファンディング考シリーズを一旦閉じておきたいと思います。
今回は、まことしやかにささやかれているクラウドファンディングのテクニックを2つほどご紹介です。

ということでまずは、私たちのプロジェクトの結果から。

「TOB塾奈良校設立とnew-lookちゃんねるスタジオ整備」
「目標金額:250万円」
「チャレンジ期間:2020年2月23日(日)~2020年4月26日(日)」
「支援者:123人」
「支援総額:1,298,930円」
「達成率:51%」(終了)

ありがとうございました!!

前回の「寄付の緊急性」でも書いたようにもっと高いところがあるという考えのもと、
私たちのクラウドファンディングはひっそりと終わっていきました。

それでも、奈良校は何とか集まったお金で形を整えさせてもらって、無事にオープンできました!
コロナの影響もあって、なかなか順調とは言えないですが、
皆さんに応援してもらったものですので、小さくても長く存続できるように運営を続けていきます。

一般化してきたクラウドファンディング

この長いブランクの間に、某納豆屋さんの一生無料リターンのクラウドファンディングや、
使わせてもらったcampfireも、草彅剛さんがCMに起用されてテレビなどでも積極的に広告打たれていたりで、
いろんな意味でクラウドファンディングが有名になっていましたね。

クラウドファンディングにはいろんな角度がありますが、
一応、私は非営利型の一般社団法人を運営していますので、
ココで話しているクラウドファンディングは、

「応援してくれたら、こんなにお得な特典が付いてきます」とか
「応援してくれたら、こんな新しい製品をいち早くお届けします」とかではなくて、
「物のリターンはほとんどないですが、その分掲げた事業をより意味のあるものにしていきます!」
といった感じのプロジェクトを念頭に置いてお話しています。

とはいえ、いろんなクラウドファンディングを見ていると
営利目的とか非営利目的とか、
社会のためにとか自分のためにとか、
あんまり境目はなくて、
“そういった資金調達方法のひとつ”という感じになってきてますよね。

境目が無くなったからということで、同じフィールドで争おうとすると、
安易な答えとしては「悲劇売り」や「成功例売り」をするということになりますが、
うちではできるだけそれをしたくないので、
合理不合理ではなく採算が合わない領域で、かつ、必要だと思うものを続けていくには
何をどうしていくのがいいのかは引き続き考えていかないといけないですね。

目標額の30%は先に握っておけ?

突然ですが、「閑散としたご飯屋さんには入りにくい」というのは、
人としては当然の心理ですよね。

これがクラウドファンディングで支援をするかどうかで大事なのは、
「この団体は本当に大丈夫なのか?」という部分です。

あまり知らない団体だったらなおのことです。
それなら、支援に足る団体かどうかをどこで判断するかというと
「どれぐらい支援が集まっているか」が一番わかりやすい、ということになります。

なぜか支援額が大事なのかというと、
1つには、文字も写真も、良く見せようとすればある程度簡単に取り繕うことができますが、
それに比べると支援額のほうが操作しにくいからです。
口だけの人より行動を起こしている人のほうが信頼されますよね?
それです。

そして、また、数字は数字で「わかりやすい」というかなり大きな力を持っていますので、
行動が数字になって集まっている支援額によって、信頼感が自ずと上がるのです。

そしてそして、何より、初めにどれだけ数字が伸びているのかが重要です。

始まったときの勢いは、拡散の効果もかなり高いので、
その際に、どれぐらい支援額が集まっているかは実際に支援するかどうかに大きく影響するでしょう。
その団体を知っていて信頼してくださって、後で支援しようとしてくれる人はもちろん大丈夫なのですが、
クラウドファンディングで初めて知りました、という人もいらっしゃるでしょう。

なので、クラウドファンディングを始める前に
「こういうことやろうと思っている」と賛同してくれる人を先に集めておくのがいいそうです。
そして、始まったらすぐに支援してね、とお願いしておくのだと言います。
そうするとそれが呼び水となって、より多くの支援が集まりやすいんだそうです。
私は、資金援助をいただくのにそういう策を弄する感じが好きではないのでやらなかったですが。。。

恥ずかし結果にならないように自己資金も使う?

こちらも数字の強さにつながる話ですが、
クラウドファンディングの結果は後々まで残ります。

私たちの成績も、上でリンクを張りましたように良くも悪くもしっかり残っています。
この結果はうちとしては納得していることですし、
このブログの連載を読んでくれた方や、実際に支援してくれた人の中には
「そういう経緯や思いなら仕方ないよね」と思ってくれる方もいらっしゃいます。

が、今後ぱっとこのクラウドファンディングのページを見た人は
達成率51%で未達成。
達成できなかったダメな団体だ。

と見ることは十分にあり得る話だと思います。

なので、見た目を気にして、
足りない分は、自分の団体から出してでも達成させるほうが、
先々までの広告効果を考えると、プラスになるんじゃないか。

と考えるような団体さんもいるでしょうし、
実際にいくつかそういうことをしている団体さんも知っています。

クラウドファンディング手数料が10数%だと考えると、
そのクラウドファンディングに突っ込む資金の出どころなどを考えると
まぁ、それが経営か、とも思う反面、
何かもやもやしたものが心に残ります。

なので、うちはありのままで。
ざらっとしたものはできるだけ避けて、
いただいたご支援をできるだけその思いに添えるように使っていきたいと思います。

多少不格好になるのも人らしさという感じで
受け取ってもらえると嬉しいなと思いつつ。

次、また、クラウドファンディングするときあるかなぁ(遠い目)
遠い目の理由はまたリクエストなどあったときに