平方完成の練習問題(解答)

<解答>
詳しい解説が必要な方は、記事の下部に進んでください。
(1)\(y=x^2+2x+4\)   → \(y=(x+1)^2+3\)
「頂点の座標:\((-1,3)\)」、「グラフの軸:\(x=-1\)」、「グラフの概形:凸」

(2)\(y=x^2-6x+12\)  → \(y=(x-3)^2+3\)
「頂点の座標:\((3,3)\)」、「グラフの軸:\(x=3\)」、「グラフの概形:凸」

(3)\(y=x^2+6x\)    → \(y=(x+3)^2-9\)
「頂点の座標:\((-3,-9)\)」、「グラフの軸:\(x=-3\)」、「グラフの概形:凸」

(4)\(y=x^2-8x\)    → \(y=(x-4)^2-16\)
「頂点の座標:\((4,-16)\)」、「グラフの軸:\(x=4\)」、「グラフの概形:凸」

(5)\(y=3x^2-12x+16\) → \(y=3(x-2)^2+4\)
「頂点の座標:\((2,4)\)」、「グラフの軸:\(x=2\)」、「グラフの概形:凸」

(6)\(y=2x^2+8x+2\)  → \(y=2(x+2)^2-6\)
「頂点の座標:\((-2,-6)\)」、「グラフの軸:\(x=-2\)」、「グラフの概形:凸」

(7)\(y=-x^2-8x-13\)  → \(y=-(x+4)^2+3\)
「頂点の座標:\((-4,3)\)」、「グラフの軸:\(x=-4\)」、「グラフの概形:凹」

(8)\(y=-x^2+6x-6\)  → \(y=-(x-3)^2+3\)
「頂点の座標:\((3,3)\)」、「グラフの軸:\(x=3\)」、「グラフの概形:凹」

(9)\(y=-2x^2-8x\)   → \(y=-2(x+2)^2+8\)
「頂点の座標:\((-2,8)\)」、「グラフの軸:\(x=-2\)」、「グラフの概形:凹」

(10)\(y=-3x^2+18x\)  → \(y=-3(x-3)^2+27\)
「頂点の座標:\((3,27)\)」、「グラフの軸:\(x=-1\)」、「グラフの概形:凹」

少し解説を挟みながら理解したい人は、ここからを読んでみてください。
(1)\(y=x^2+2x+4\)
 平方完成は\(x\)を1つにまとめることを目指すので、まず注目すべきは\(x^2+2x\)の部分。
\((x+△)^2\)の形でまとめたくて、\((x+△)^2\)を展開したときに\(x^2+2x\)が出てくればいいので、△に\(1\)を入れればよいことが分かります。△には\(x\)の係数の半分(この場合、係数は\(2x\)の\(2\)なので、その半分の\(1\)ですね)を入れればよいですね。ここがよく分からない方は、文字式の展開を復習してみてください。(ex. \((x+1)^2=(x+1)(x+1)=x^2+x+x+1=x^2+2x+1\)。ここの\(2x\)は最初の\((x+1)^2\)の\(1\)の2倍)
 はじめ、\(x^2+2x\)に注目して、\((x+1)^2\)を作りましたが、これを展開すると\(x^2+2x+1\)となり最後の\(+1\)がくっついてきてしまします。なので、この\(+1\)のために\(-1\)で帳尻を合わせます。
なので、\(x^2+2x\)の部分は、\((x+1)^2-1\)となります。
 これを最初の式に当てはめると、\(y=x^2+2x+4\)→\(y=(x+1)^2-1+4\)となり、数字を計算すると\(y=(x+1)^2+3\)で、これが答えになります。

(2)\(y=x^2-6x+12\)
\(x^2-6x\)の部分に注目。\(-6x\)の係数の半分、\(-3\)を\((x+△)^2\)に当てはめて\((x-3)^2\)。
\((x-3)^2\)を展開すると\(x^2-6x+9\)となり、この\(+9\)を\(-9\)で帳尻合わせるので、\((x-3)^2-9\)。
最初の式に当てはめると、\(y=x^2-6x+12\)→\(y=(x-3)^2-9+12\)→\(y=(x-3)^2+3\)。

(3)\(y=x^2+6x\)
この形、因数分解ならちょっと「いつもと違う」と違和感があるものかもしれないですが、平方完成なら少し楽ですね。
\(x^2+6x\)の部分に注目。というかそれが式の全部ですね。\(6x\)の係数の半分、\(3\)を\((x+△)^2\)に当てはめて\((x+3)^2\)。
\((x+3)^2\)を展開すると\(x^2+6x+9\)となり、この\(+9\)を\(-9\)で帳尻合わせるので、\((x+3)^2-9\)。
ここでは後ろの数字がないので、\((x+3)^2-9\)がこのまま答えになります。

(4)\(y=x^2-8x\)
\(x^2-8x\)の部分に注目。\(-8x\)の係数の半分、\(-4\)を\((x+△)^2\)に当てはめて\((x-4)^2\)。
\((x-4)^2\)を展開すると\(x^2-8x+16\)となり、この\(+16\)を\(-16\)で帳尻合わせるて、\((x-4)^2-16\)。
ここでは後ろの数字がないので、\((x-4)^2-16\)がこのまま答えになります。

(5)\(y=3x^2-12x+16\)
\(3x^2-12x\)の部分に注目。ん?\(x^2\)の前に\(3\)がついている。これをまずは取ってしまいたい。ので、\(3\)でくくると\(3(x^2-4x)\)になります。ここが分からない場合は文字式の因数分解の計算練習に戻ってみましょう。
そこから\(x^2-4x\)に着目して、\(-4x\)の係数の半分、\(-2\)を\((x+△)^2\)に当てはめて\((x-2)^2\)となります。ここから少し注意が必要ですが解説は一旦後にしますので、どこにトラップがあるか注意深く見ながら読んでみてください。
\((x-2)^2\)を展開すると\(x^2-4x+4\)となり、この\(+4\)を\(-4\)で帳尻合わせるて、\((x-2)^2-4\)。
3でくくったことを忘れずに最初の式に当てはめると、\(y=3(x-2)^2-4+16\)→\(y=(x-3)^2+12\)。。。としてしまうとしっかりトラップにはまってしまっている状態になります。

どこにトラップがあるか見てみましょう。
それは、①②の部分。\(3x^2-12x\)の部分が\(3(x^2-4x)\)となったわけで、\(x^2-4x\)が\((x-2)^2-4\)なっているので、\(3(x^2-4x)\)は\(3((x-2)^2-4)\)ということなりますね。( )が多くて見にくいですが。。ということは、この\(( )\)を外すと、\(3(x^2-4x)\)は\(3(x-2)^2-12\)となるわけです。
だから、③この\(3(x-2)^2-12\)を最初の式の\(3x^2-12x\)に当てはめると、\(y=3x^2-12x+16\)→\(y=3(x-2)^2-12+16\)→\(y=3(x-2)^2+4\)となって、これが答えになります。

ということで、このトラップとは\(y=3(x-2)^2-4+16\)の\(-4\)にも前の\(3\)をかけてあげないといけない部分でした。ここは頭がこんがらがるところなので、ゆっくり1文1文確かめながら読んでみてください。

(6)\(y=2x^2+8x+2\)
\(2x^2+8x\)の部分に注目。\(x^2\)の前の\(2\)でくくるって\(2(x^2+4x)\)。
そこから\(x^2+4x\)に着目して、\(4x\)の係数の半分、\(2\)を\((x+△)^2\)に当てはめて\((x+2)^2\)。
\((x+2)^2\)を展開すると\(x^2+4x+4\)なので、\(-4\)で帳尻合わせて、\((x+2)^2-4\)。
この\((x+2)^2-4\)全体が\(2\)でくくられているので、\(2((x+2)^2-4)\)で、\(2(x+2)^2-8\)
これを最初の式に当てはめると、\(y=2(x+2)^2-8+2\)→\(y=2(x-2)^2-6\)。

(7)\(y=-x^2-8x-13\)
これは\(x^2\)の前に数字はついてないけど、「-」がついている。ということは\(-1\)がついているということなので注意して進めてくださいね。
\(-x^2-8x\)の部分に注目。\(x^2\)の前の\(-1\)でくくるって\(-(x^2+8x)\)。
そこから\(x^2+8x\)に着目して、\(8x\)の係数の半分、\(4\)を\((x+△)^2\)に当てはめて\((x+4)^2\)。
\((x+4)^2\)を展開すると\(x^2+8x+16\)なので、\(-16\)で帳尻合わせて、\((x+4)^2-16\)。
この\((x+4)^2-16\)全体が\(-1\)でくくられているので、\(-((x+4)^2-16)\)で、\(-(x+4)^2+16\)
これを最初の式に当てはめると、\(y=-(x+4)^2+16-13\)→\(y=-(x+4)^2+3\)。

(8)\(y=-x^2+6x-6\)
\(-x^2+6x\)の部分に注目。\(x^2\)の前の\(-1\)でくくるって\(-(x^2-6x)\)。
そこから\(x^2-6x\)に着目して、\(-6x\)の係数の半分、\(-3\)を\((x+△)^2\)に当てはめて\((x-3)^2\)。
\((x-3)^2\)を展開すると\(x^2-6x+9\)なので、\(-9\)で帳尻合わせて、\((x-3)^2-9\)。
この\((x-3)^2-9\)全体が\(-1\)でくくられているので、\(-((x-3)^2-9)\)で、\(-(x-3)^2+9\)
これを最初の式に当てはめると、\(y=-(x-3)^2+9-6\)→\(y=-(x-3)^2+3\)。

(9)\(y=-2x^2-8x\)
\(-2x^2-8x\)の部分に注目。\(x^2\)の前の\(-2\)でくくるって\(-(x^2+4x)\)。
そこから\(x^2+4x\)に着目して、\(4x\)の係数の半分、\(2\)を\((x+△)^2\)に当てはめて\((x+2)^2\)。
\((x+2)^2\)を展開すると\(x^2+4x+4\)なので、\(-4\)で帳尻合わせて、\((x+2)^2-4\)。
この\((x+2)^2-4\)全体が\(-2\)でくくられているので、\(-2((x+2)^2-4)\)で、\(-2(x+2)^2+8\)
これを最初の式に当てはめると、\(y=-2(x+2)^2+8\)で、これがそのまま答えになります。

(10)\(y=-3x^2+18x\)
\(-3x^2+18x\)の部分に注目。\(x^2\)の前の\(-3\)でくくるって\(-3(x^2-6x)\)。
そこから\(x^2-6x\)に着目して、\(-6x\)の係数の半分、\(-3\)を\((x+△)^2\)に当てはめて\((x-3)^2\)。
\((x-3)^2\)を展開すると\(x^2-6x+9\)なので、\(-9\)で帳尻合わせて、\((x-3)^2-9\)。
この\((x-3)^2-9\)全体が\(-3\)でくくられているので、\(-3((x-3)^2-9)\)で、\(-3(x-3)^2+27\)
これを最初の式に当てはめると、\(y=-3(x-3)^2+27\)で、これがそのまま答えになります。

計算を進める過程で、分数とか出てくるとさらに計算力が求められますが、やることは変わりません。
ここまで理解できれば、平方完成の基礎としては十分やっていけるレベルになります。

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