「名詞」を改めて考える

名詞とは何でしょう?
名詞は品詞の中でも簡単のように思えて、実はしっかり考えると「あれ?」ってなることも多い言葉です。

名詞と分かる名詞

名詞と言われて、どんな単語を思い浮かべますか?

「鳥」とか「ライオン」とか「トム」とかこういったものは分かりやすい名詞ですね。
目に見えるものの名前。これは分かりやすいですね。

今、私の目の前にあるものでも
「ディスプレイ」「カメラ」「スピーカー」「ボールペン」「カレンダー」「封筒」「切手」などなど
あふれるほどの名詞が広がっています。

こういう目に見える名詞は「名詞」だと分かりやすいですね。

ただ、目に見える名詞でも「黄色」とかだと少し名詞っぽくなくなってしまう人もいるかもしれません。

目に見えない名詞

では、目に見えないものの場合はどうでしょう。
目に見えない名詞になると、少し「名詞」という感覚が揺らいでしまう人もいるかもしれません。

ということで、目に見えない名詞を3つに分けて見ていきましょう。

1:目に見えないもの

目に見えない普通の名詞。
この身の周りだと、
「空気」「酸素」「電波」「心」「匂い」などは目に見えない名詞です。

ここまでは多くの人が名詞だと思ってもらえるものだと思います。

もう少し抽象度を上げていくと
「考え方」「価値観」「信仰」「気持ち」なども名詞です。

目に見えないものに名前を付けて名詞として扱っていく感覚は非常に大事なので、ぜひいろんな言葉を吟味してみて身に付けてもらいたいと思います。

2:動詞と名詞

「考え方」が名詞だという事で先に出しましたが、「考え」も名詞になります。
この2つを比べた場合、「考え方」の方が「考え」よりも名詞だと思う人は多いのではないでしょうか。

それは「考え方」は「考える方法」の意味で「方法」が名詞っぽいと判断しやすいからだと思います。
これが「考え」となると、動詞「考える」に近づいてきてしまうので、名詞っぽくないと思う人も増えると考えられます。

このような「考える:動詞」と「考え:名詞」のようにものにも慣れておく必要があります。
また、英語を勉強していくと「考えること」が名詞だとして出てきます。

こういう話をしていると、
国語の授業の時に「私が話します」を「私がはなします」か「私がはなしします」かで、
「話す:動詞」と「話(はなし):名詞」の違いを考えてたことを思い出します。

その他の動詞の名詞化

動詞「歩く」と名詞「歩き」「歩き方」「歩くこと」
動詞「走る」と名詞「走り」「走り方」「走ること」
動詞「読む」と名詞「読み」「読み方」「読むこと」
動詞「書く」と名詞「書き」「書き方」「書くこと」

などなど、いろんな動詞が名詞として使うことができる形を持っているので、
このあたりの変化(特に1つ目)にも慣れておいて、名詞だと判別できるようになっているとまた1つ勉強のつまづきをあらかじめ除去できることになります。

3:形容詞と名詞

形容詞とは、名詞に意味を足す言葉で、
「黄色い財布」のように「財布:名詞」に「黄色い」という意味を足す、この「黄色い:形容詞」となります。

なので、「黄色い:形容詞」で「黄色:名詞」のように、形容詞と名詞が行き来する場合もあります。

例えば、
「賢い:形容詞」と「賢さ:名詞」のような感じです。
この「賢さ」を名詞として認識できるかどうかを苦戦する人もいます。

ゲームなんかをやっていてステータスやパラメータなんかになじみがあると
「強さ:名詞」と「強い:形容詞」
「素早さ:名詞」と「素早い:形容詞」
「運の良さ:名詞」と「運が良い:形容詞」
などの違いを受け止めやすいかもしれません。

これを見ると「○○い」が付くと形容詞っぽいですが、
「勢い」のように、「○○い」でも名詞の場合もあります。
違和感がある場合は、以下のように名詞につなげて形容詞かどうか確認してみましょう。

「人」という名詞につなげてみる

「強い人」は「人」に「強い」を足しているので形容詞。
「勢い人」は言葉として使わなさそうなので、形容詞ではない。

ということで、

  • ①目に見える名詞
  • ②目に見えない名詞
  • ③動詞からの名詞
  • ④形容詞からの名詞

の4つに分けて説明してみました。

名詞は、英語を勉強する上で「主語」「目的語」「補語」といろんな役割が担える言葉なので、
どの言葉が名詞かを判別しつつ、文章中でどの役割になっているかを確かめながら学習を進めることができると、
少し英語の勉強のしやすいさが増すかもしれません。

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