手間がかかることにこそ価値がある
安い早いが求められすぎる世の中で
こういう本当のことを言っても受けは良くないのですが、「どんなに素晴らしく分かりやすいやり方でも、自分のものになるのは時間がかかる」と言うのはこの世の真理です。それでも嘘でも「これでできる!」「これさえすれば安心」と言って欲しいし、「簡単に点数取れるようにしてほしい」と思うのも人の心のありようなので、それはそれで正常です。
そんな世にウケる動画は
一時期、動画の世界で「なんでこれを学校で教えない?」系の動画が人気になって、現在もお手軽にすぐに楽しませてもらえるショート動画が人気だったりするのもそういう人の質に忠実に進んでいる一例ですね。
で、「なんでこれを学校で教えない?」系の動画が分かりやすいのかと言うと、結局、パターンを細かく分けて簡単に見せているだけだったりします。そして、その簡単そうな誘惑にハマると「楽なルート」を探すことだけに必死になって、学力が育たないループにはまることになります。
その理由の1点目は、どんな簡単なやり方でも「聞いて理解する」場所から「自分で解く」場所までは自力で進んでいかないといけないという本人の努力は求められるところにあります。また、その際に簡単なやり方はその場の「できそう」感が強すぎていざ一人でやると詰まってしまうことも多いです。
そして2点目。パターンを細かく分けてその範囲だけを考えれば簡単に見えるというからくりなので、1つ1つが簡単な分、パターンをたくさん覚えないといけなくなります。10個の単語の意味を覚えるのはそれほど難しくなくても、1000異なると大変になるのは容易に想像できるでしょう。
結局、楽なものには裏がある
じゃあどうすればいいの!となるかと思うのですが、その答えは、やっぱり歯切れが悪い「人それぞれ」になります。しっかり理解しながらやるのが性に合う人もいれば、とにかく暗記を積み重ねられる方が良い人もいます。大事なのは自分がどっちのタイプに近いかを知ることです。勉強はあくまで自分を知る手段です。勉強のために勉強するのではなく、遊びのために、自分を知るために、人生を創るために勉強を進める気持ちを持てるととても強く無いります。
勉強を通して自分を知って、自分にとって勉強しやすい教科しにくい教科が分かり、自分なりの勉強法を探っていくことが理想です(あくまで理想ですが)。さらに理想を言えば、それが生き方にもつながるところで、さらに欲を出せば一緒に頭悩ませて付き合ってくれる相手がいれば何よりですね。
(サムネにはfirefly(adobe)を使用しています)